
冷たい星
土星は太陽系(目視できる範囲)で最も遠い場所にある天体で、強い影響力を持っています。宿命図で土星が特徴的な人は、土星の意味する”厳しさ”が出てきます。
良い意味では信頼できる相手ですが、反面つまらないという印象も与えるかもしれません。土星は固く湿っている印象のために、例えば、冗談を言う時でも言い回しが古いのです。でも、金星の位置によってはこの限りではないです。
土星が在住するハウス
土星が非常に強い人は、凝り性でもあります。また、土星というのは、ゆっくり進歩していく天体なので、徐々に深みが出てくる。また、土星はカルマの星でもあるので、土星があるハウスに対して最初は苦手意識があるかもしれませんが、人生の後半に入る頃には、徐々に克服していけるでしょう。
出生時刻が分かっているお客様の中で、10ハウスに土星を持つ方がいますが、会社を経営されています。土星は責任と重圧を意味しますから、10ハウス(肩書)に土星がある場合は、偉い人、責任者、立場的に何かの長を意味するのです。
命式で、土の五行が強いか官星が多い人は、ホロスコープで土星が強い傾向があります。
逆境と成功を与える
10ハウスに土星がある人、もしくは土星が強く、仕事や収入に関連している場合は、その人の印象や肩書は、土星がキーワードになる可能性が高いです。出生時刻が正確に分かっている著名人では、世界競泳で優勝しているイアソープも10ハウスに土星があったりしますし、オリンピックで金メダルを取った内村航平選手も、非常に土星が強い。
土星というのは遅延を司る天体なので、入るハウスによってそれを遅らせるという意味になりますが、逆に留まることも長いので、それを維持し続けるという意味にもなります。そして土星がどのハウスにあるか、人間関係に及ぶ場合は、他の天体との関係はどうなっているかを詳しく見ていく必要があります。
成熟
また、インド占星術で土星は36歳で熟すると言われます。土星だけではなく、それぞれの天体には成熟年齢というのがあるようで、その時期をすぎると、天体の意味する象意に慣れてきます。年齢を重ねれば重ねるほど、その天体からの影響を受け続けますから、結果として熟知できるようになってくるからです。
嫌いだった野菜に食べ慣れてくるように、その野菜を食べることに関しての見方が変わってくるという事です。また、西洋占星術では50代後半から土星域になりますが、ここからが土星の本領が発揮されるでしょう。