MCと天王星の合とトライン

天王星は、独自性や改革性を意味する天体です。巷では別名、インターネットの星とも言われます。MCや10ハウスなどの社会性を表す場所に、天王星の影響がある人というのは、天王星が表すような、独自的で改革的、そして先進的な仕事をしている人に多いです。例えばアップル創業者のスティーブ・ジョブズもその一人です。

ただ、先進的と言っても、今ではスマホなどの電子機器も一般的になったので、当時の業界の先駆者と言い換えれます。でも、当時は先進的である訳です。天王星は、開拓者でありますので、時に変人扱いをされる星です。ある種、四柱推命の偏印星のようなものかもしれません。ちなみに天王星が強い人は、四柱推命では偏印を持っている人が多いです。

いつでも新しい時代を切り開くのは、どこか一般的ではない考えやアイデアを持ち、そして実際の行動に移して試すような、好奇心旺盛な星を持つ人です。特に10ハウスやMC付近は仕事を表すので、天王星が10ハウスにあるならば、仕事に関係してくるという事になります。

インターネットというのは改革的でもあり、世界の構造を根底から変えました。それは、開拓者の姿であり、それが巷で、天王星の代名詞にもなっている理由のひとつなのだと思います。話はズレますが、天王星が大きい影響をもてば、多様性のない場所では、本人の力発揮しにくかもしれません。

もし、個性が認められにくいと感じているなら、”自由の国”は、意外とあなたに合っているかもしれません。ジョブズだけではなく「日本帰りたくない」発言のノーベル物理学賞受賞者、真鍋淑郎氏も偏印です。時刻が不明なので、ハウスはわからないものの、ジョブズと同様に木星と天王星のアスペクトを持っています。

そして、MC(天頂)というのはその人が最も日の目を浴び、社会に見せる姿とも言われ、天王星がそこに位置することによって、その人のイメージは、天王星の雰囲気を帯びます。人間関係で見ると、天王星が3ハウスや4ハウスにあれば、友人や家族などの身近な人にとっては、天王星っぽい人ということになります。または、周囲の人たちに天王星っぽさがある人とも言えます。そして10ハウスの場合は、公的なイメージで天王星っぽい人になりやすい。

特にMCは、その人のホロスコープ上で強い影響力を持つ軸になります。軸に近いほど強い影響があります。スティーブ・ジョブズは、木星と天王星のコンジャクションを持っています。

そして、データバンクから出生時刻を入れてみると、この木星と天王星は蟹座で10ハウスに有ります。10ハウスは社会的な自分であり、どんな仕事をしているか、自分を社会にどう表現するのかを表します。この木星は蟹座で高揚していて、タームも得ています。10ハウスと天王星はその恩恵を受けます。セクトが蟹座である事を除いては全て一致し、プラシーダスだと10ハウスのMC付近、最も上に位置していますので、木星が最も効いたホロスコープです。

大吉星の木星に愛された人と言えましょう。ちなみに、このコンジャクションは、14年に一度の世代に現れます。ジョブズと同い年で、プロボクシングの具志堅用高も同じです。

しかも、この二つの天体を除き、コンジャクションが見当たりません。ということは、この二つの天体は彼のホロスコープで非常に強い影響力を持っています。また、10ハウスはアンギュラーハウスで、影響力が最も高い上、人生で到達すべき最高の瞬間。アングルに最も近いコンジャクションは、ここしかありません。木星はご存知の通り、宗教性も表すので、それも現れています。ジョブスは禅や仏教と関わりがあったようです。

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