
例えば、職業について鑑定するとしますと、四柱推命の場合は、命式全体をみて、最初にどういう性質や才能があるかというのを判別します。そこから、本人の適合しやすい環境(個人か組織か)を見たり、どういう素養があって、どんな職種か良いか、それによって、おおまかに適合環境を分別しています。
しかし、より細かく見ていく時には、それから西洋占星術を使っています。時刻が判明している場合に限り、ホロスコープでハウスを区切って鑑定することができますので、ここで西洋占星術の結果と照らし合わせて見ていきます。時刻がなくても対応するハウスシステムはありますが、やはり時刻を使ったホールサインハウスで見ることが私は重要です。
私の場合、昨年から占い師として採用して頂き、有料鑑定をさせて頂いておりますが、ホロスコープでいえば、9ハウスが強いです。9ハウスは以前の記事でも話した通り、占星術にも関わるハウスです。職業を示すハウスは10ハウスですが、この10ハウスという仕事に行き着く前に、それぞれのハウスを順を追って体験していく必要があります。
そのため、9ハウスが強い私の場合、9ハウスで学んだことを仕事にする可能性が出てきます。この時に、9ハウスと10ハウスと関係している天体や、他のハウスもチェックします。私の場合は、プラシーダスで見ると8ハウスも強くなりますが、ホールサインハウスにすることで、区切りも鮮明になりますし、より正確で理解がしやすいです。
また、インド占星術で見てみた時にも、四柱推命や西洋占星術とも類似性が見られる箇所は、やはりピックアップすべき所だと感じます。前回みた池田綾子さんは、食傷が強い命式で、人気歌手をされていますが、蟹座に金星があるため、家庭や家族に関して強い愛情を感じる傾向が見れますし、金星は芸術ですので、楽曲にもそれが強く反映されているように思います。また、女性の命式で食傷は子供を表すため、子供に関する事にも関心を持ち易いかもしれません。
ただ、ハウスは不明なので、それが仕事に関することかどうかは読み解きにくいわけですが、四柱推命で見ると食傷は創作や発信を表す星であり、それが社会を示す場所にあることで、表現や何かを伝える事に強みがあると解くこともできるわけです。
四柱推命の場合は、時刻が不明でも、大運や年運を出すことができるので、やや不足ながらも、ある程度運気を予測することもできます。
しかし、西洋占星術では、ソーラーリターン図を出すことができませんし、ハウスも不明になり、分かる範囲が限られてきますので、時刻は鑑定する上で重要になります。このことから、短い鑑定時間では、四柱推命で占うことが多く、メール鑑定の場合は四柱推命と西洋占星術を使います。