大学に入学して、二週間が経過する。通信課程なので、社会人が多く在籍しているためか、実際に入学してみると、ゆっくり時間をかけて学べる雰囲気である。一週間に一度、講義映像(90分)がアップロードされ、それを選択した科目分だけ視聴していくスタイルである。レポートやテストも普通の大学と同じである。

卒業まで140単位
韓国では大学を卒業するためには、140単位が必要らしい。私の専攻は日本語や日本文化なのだが、教養科目は他学科からも幅広く選択できる。
日本語講師に興味があったりしたので、この学科を選んだのだが、教養科目で選択した”韓医”や”漢方”の講義がめちゃ面白く、今更ながら医療系であるというのも私の興味をそそるようだった。もともと漢方石鹸も好きだったり、西洋ハーブとか、中医学なんかも興味はあったのが、実際講義を聞くと楽しいのだ。
日本語教師には大卒が必要だが、学部は日本関係ではなくても良いので、医療系の学部にすれば良かった。早々ではあるが、転学に必要な35単位を取ってから、時期を見て転学届けを出したいと思う。
韓医と漢方

講義を聴いていると、韓国では普通の医者(西洋医)と、韓医者というのがいるのだが、それぞれが医者でありながらも、担当領域や許されている医療行為の範囲が異なるため、別枠であるという事なのだ。
講義の中で学んだ事は、西洋の医者、日本の医者や中国の中医、そして韓国の西洋医と東洋医の事だ。医学の進歩は、感染症(傷寒論)から始まった。
ちなみに、韓医者は、漢方や針を通じて診察や治療を行うのだそうだが、はるか昔の韓医は、色々な漢方を配合し、麻酔薬を自前で作っていたのだと言う事と、意外と大きなメスを使って執刀もしていたのだそうである。現代の韓医との医療行為範囲がまるで違う事を、時代の流れによって医療の定義が変わるということも力説していた。
他にも、サーズが流行した時も、漢方というのは非常に効力を発揮したほか、中国では漢方というのは非常にポピュラーであり、さらに、漢方の効能をWHO(世界保健機構)が認めているという事を教授は力説していた。免疫疾患の予防に関しては、漢方というのは免疫領域に関しては、自分の土俵のような場所なのだと言う。
中国の医者は、中医でも西洋医でも、医療行為に関しては同じであり、韓国のように分けられておらず、看板が違うだけで融通が利きやすい事なども話していた。