水星の逆行

水星は情報や伝達、コミュニケーションや知性、交通、小旅行などを表す天体です。水星は地球に近いため、好転速度の比較的速い天体です。

この水星は1年の間に何度か逆行します。逆行というのは、その期間は、実際の天体の動きよりも、動きが遅く見えることにより、他の天体に抜かされるように見え、天体が反対側に向かっていくように感じる事から、そう言われています。

地球や天体の距離により、そのように見えるという現象です。天体は地球から離れていますが、この距離は一定ではなく、それぞれ天体が進行している軌道は楕円を描いています。綺麗な円を描いていないので、地球より最も離れた位置では、動きが遅く見えます。

この天体が逆行する時期というのは、天体の逆行日数や、その人の水星の状態にもよりますが、大なり小なり影響が出ていると感じます。

そして、この水星の逆行期間と影響はおよそ三週間ほどあります。この水星の逆行期間は、遅延やイレギュラーを意味し、コミュニケーションの錯誤、交通不便、やる気の低下などが起こりやすくなることがあります。

今年は台風が水星の逆行時期と重なり、交通機関の欠航、宿泊のキャンセル、大雨などによるインターネットの遅延、それに伴った資格試験などの日程が、時間通りに行われないなどの影響が出ていたようです。

現在は特に問題ないようですが、海外に在住している方の映像では、国際情勢に伴い、規制がかかったのか、スムーズな視聴ができない、動画がアップできなくなるかも、との内容をおっしゃっていました。これらは水星の逆行が始まったタイミングでもありました。

また、同じタイミングで他の人は、旅行先で車を擦ってしまったり、出勤途中に故障などの影響が出た人も。逆行が始まった8月5日以降は、世界の金融相場も値動きの乱高、日経平均株価は、瞬発的な下落と上昇。

個人として、契約しているサーバーが攻撃に遭い、執筆中は何度も更新エラーが発生していた上に、アクセス解析なども同じようにイレギュラーが発生。他は、6年前に東京の会社で働いた時以来、連絡をとっていなかった元同僚から連絡があったりなど、水星逆行でよく見られる影響を感じました。

去年の水星逆行中は、海外に行きましたが、空港や高速バスのWi-Fiもつながらず、持っていったsimカードも使用できずで、初日はホテルに到着するまで、インターネットが使用できないままでした。

ただ、これに関しては、水星逆行の影響だけではなく、出生図でトランスサタニアンが入っているハウスや、経過図でのアスペクトなどを見るのも重要です。天王星のハウス、9ハウスの守護星の影響も考慮します。木星も同じく。また、アストロマップや滞在地域との相性も重要です。

特に、天王星は突発的なアクシデント等も表します。逆行は、出生図の水星の位置に近ければ近いほど影響も出やすいような感じもしています。

ただ、影響を感じにくい人もいるかもしれません。もともと水星が逆行している時に生まれた人だと、人によっては感じ方も違ったりするようです。

水星はパーソナルプラネットであり、この逆行は他の天体に比べて影響を受けやすいとも言えますが、出生図のどこにあるか、位置する星座は何か、また他の天体とのアスペクトは何か、他の逆行天体、進行図や経過図など、全体を考慮したいと思います。

特に進行図で水星が出生図の天体とコンジャクションやスクエア、オポジションをとっている場合や、太陽と月とのアスペクトがある場合は、逆行の影響も受けやすいでしょう。この時期はアイデアも出にくいかもしれません。

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