ホロスコープで晩年運を4ハウスと土星から見る

ホロスコープで晩年運を見る時、4ハウスと土星、両方の状態を確認します。4ハウスは物事と終わりの状況を示し、土星は、天体の中で最も老いている天体ですので、どちらも晩年に関係します。天体にも年齢があり、土星の年齢域は、およそ50代後半から、だいたい70代前半くらいまでを示し、それ以降の年齢は、土星以遠の天王星の年齢域となっていきます。

人生のサイクルを例に出すと、人は生まれ、繁栄し、衰退し、そして死に向かいます。古典占星術の面から見ると、4ハウスは父、10ハウスは母を示します。これらのアンギュラーハウスの中心にあるICは、影響の強い場所であると同時に、星が最も沈む位置でもあり、魂が帰る場所として重要となります。見る時は、4ハウスの支配星、支配星の入るハウスや星座、アスペクトや品位も見ていきます。

世界の誕生チャート(ムンディ)での土星は、この太陽と月の正反対に位置しています。つまり土星は誕生から反対の場所あり、没入を示しているようにも思います。古典占星術では、土星は境界を示します。我々の魂は、土星を介して吹き込まれ、そして、最後も土星を介して魂が抜かれるとされます。これは、カルディアン・オーダーだと、1ハウス(誕生のハウス)と8ハウス(死のハウス)は土星と関連しています。つまり魂は誕生のハウスを通り、死のハウスに通じるの意味になります。つまり、土星も重要な参考天体となります。

また、古典占星術が流行していた時代の平均寿命は、いまよりずっと短かったようですので、年齢域に関して土星迄で十分だったのでしょう。ただ今では、平均寿命がずっと伸びた事により、天体で見るとすれば、天王星の年齢域にまで到達しています。長寿国家では、もしかすると、今後は天王星のあるハウスも見るべきなのかもしれません。

例えば、4ハウスに木星があり、9ハウスに土星のある人を見た時も、4ハウスと土星どちらも確認する事が重要です。4ハウスの木星が表す晩年は、大家族を持ち、近所の教育者として過ごす姿があります。もしかすると、死に際は安らであるかもしれません。一方で、土星でみる晩年について、9ハウスの晩年は、学問や研究に熱心であり、こちらも教育者、研究者としての晩年が予想されます。

また、算命学では晩年期は人体図の右足を見ますが、この方の晩年には「墓(天庫星)」があります。墓は、土星と意味が似ていて、土の属性であり、研究熱心な星でもあります。指導者としての適正も見られます。

また、四柱推命では「華蓋」という特殊星も同じく晩年期(時柱)にありますが、これは学問、芸術、宗教を示します。木星と似た意味を持ち、これも4ハウスにある木星の意味と似通っている感じがあります。4ハウスの支配星や、品位を見るのもそうですが、土星の品位とハウスと、両方合わせてみるとより詳細に見れます。

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