四柱推命での身強と身弱の判定法について

まず、四柱推命の流派は幾つかあり、流派によって身強や身弱の判定も異なっていますが、私の意見を書いていきます。

四柱推命では強弱を判断する場合、命式から五行の力量を測り、日主の強弱を判定する流派もあれば、十二運の中に身強の星があれば、その人を身強とするという所もあります。例えば、無料の占いとかですと、身強判定になっているのもあれば、身弱とである場合もあります。これはおそらく流派によるシステムの違いによって変わっています。それは上記の理由によって違いが出るからです。

私の場合、強弱の判断は五行の力量を推し測って決めていますが、大運の流れからその人がどんな状況を過ごしてきたか?というのも強弱判定の参考にします。特に時柱が不明な場合はこれまでの流れを把握して、五行の力量を判定します。また、十二運を使って判断する部分もあります。ただ、それらの使用方法は分けています。

例えば、五行の力量が身弱であった場合は、運気の波を身弱で受けると考えます。つまり今後の運気の流れです。次に、五行の力量が身弱であった場合でも、命式の十二運に一つでも身強の星があった場合、(算命学や鳥海流で見る、帝旺=天将星、建禄=天禄星、冠帯=天南星)元々の性質(性格)は身強の質があるとみます。

最初の五行の力量と運気の流れから、身弱身強か判断し、運気を見て発展する運気か?後退する運気か?を見ていきます。しかし、内面的な部分においては十二運で見ることもあるのです。総合的にみて、十二運にも身強の星がなく、五行の力量も身弱であるのに、精神的な部分で身強な雰囲気を持つ場合があります。十二運が弱くても、全て同じ十二運が並ぶ場合は、身強の質があると見る。三つ同じ五行が固まると、その質が強まると見るのと似ています。

つまり、命式でみると身弱であるように見えても、実は内面では自我がとても強い人もいるわけです。ただしこれは精神的な面であり、これで見る身強や身弱を使って運気の流れを読むことはないです。この身強は、こだわりとか個性があると言い換えることもできます。

そして、最終的に読んだ命式の内容をもってして、それをどう伝え、相談者をいかに良い方向に誘導するかということが重要(私の場合は)であると思うのです。色々な先生がお話しされていますが、実際の鑑定での的中率や、命解の素養は、その鑑定士の技量によるのだと思います。同じ流派だとしても鑑定士によって、それぞれ身弱や身強の判断も違うようです。

それは五行の力量の判断が点数化されておらず、視点や経験も重なり、細かな判断が鑑定士によってそれぞれで違うからですね。また相談者の命式や、育った環境もそれぞれ違います。また、五行の力量の変化だけではなく、時柱の有無や、大運の順序、干合や刑の扱いや影響の考え方もそれぞれ異なりますので、結果としてタイトルにある日主強弱の判定も、ある程度それぞれの視点が入ってくるというのはあるのだと思います。

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四柱推命で見る財星過多で身弱の命式

芸能人で会社員の方の命式ですが、長らく会社員として勤務された後、未経験の職種で起業するも上手くいかず、その後、全く別の分野で事業を始めた所、大きく成功された方の命式です。会社員時代は、上司や組織と反りが合わず、悩んでいた時期が多かったと言います。

時柱不明日柱月柱年柱

日干は”庚”で日支は食傷となり、月干の丙は偏官、他はすべて財星という命式。いわゆる財過多の命式であり、食傷で洩気し、七殺に日主が剋されている形です。月支と年支が寅であり、時柱を見ても木や火が非常に強いため、会局や干合が出てもなお、木が最も強いと判断します。

これで見ると日干は身弱となり、逆剋で財星が最も強い忌神になります。この方の命式は、周囲に剋されている状態です。また七殺である偏官が上司を表す場所にあるため、組織と合わないと感じる事、もともと庚子という干支は強い自立性を示し、さらに過多である財星が忌神であることから、組織が苦手であることが理解できます。

特に木や火が巡る時期は、バランスを取りにくくなるはずです。昨年の甲辰の時期は、かなり精神的を摩耗されたようです。

現在は50代との事ですが、45歳の時に新たな事業を始めた所、あっという間に事業を軌道に乗せています。42歳頃から大運が金に切り替わると一気に日主は強くなり、さらに45歳の庚子の流年時に事業を始められたとの事です。

位相法では律音の年ですので、この事業は長く続く可能性があります。喜神(辛未)の大運に恵まれ、三つの財星を剋す側になると瞬く間に事業は成功し、莫大な財を手にしています。

次は金の大運が切り替わる時は注意が必要となり、今後大運が水に切り替わると同時に半会や破法が強く出てくるので、良くも悪くも大きな転換期となるかもしれません。また、他では土の大運が来る事でも発展する運気です。公私共にパートナーとしては金の相性が良い人が適当と思われます。

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四柱推命と西洋占星術を使い分ける時

例えば、職業について鑑定するとしますと、四柱推命の場合は、命式全体をみて、最初にどういう性質や才能があるかというのを判別します。そこから、本人の適合しやすい環境(個人か組織か)を見たり、どういう素養があって、どんな職種か良いか、それによって、おおまかに適合環境を分別しています。

しかし、より細かく見ていく時には、それから西洋占星術を使っています。時刻が判明している場合に限り、ホロスコープでハウスを区切って鑑定することができますので、ここで西洋占星術の結果と照らし合わせて見ていきます。時刻がなくても対応するハウスシステムはありますが、やはり時刻を使ったホールサインハウスで見ることが私は重要です。

私の場合、昨年から占い師として採用して頂き、有料鑑定をさせて頂いておりますが、ホロスコープでいえば、9ハウスが強いです。9ハウスは以前の記事でも話した通り、占星術にも関わるハウスです。職業を示すハウスは10ハウスですが、この10ハウスという仕事に行き着く前に、それぞれのハウスを順を追って体験していく必要があります。

そのため、9ハウスが強い私の場合、9ハウスで学んだことを仕事にする可能性が出てきます。この時に、9ハウスと10ハウスと関係している天体や、他のハウスもチェックします。私の場合は、プラシーダスで見ると8ハウスも強くなりますが、ホールサインハウスにすることで、区切りも鮮明になりますし、より正確で理解がしやすいです。

また、インド占星術で見てみた時にも、四柱推命や西洋占星術とも類似性が見られる箇所は、やはりピックアップすべき所だと感じます。前回みた池田綾子さんは、食傷が強い命式で、人気歌手をされていますが、蟹座に金星があるため、家庭や家族に関して強い愛情を感じる傾向が見れますし、金星は芸術ですので、楽曲にもそれが強く反映されているように思います。また、女性の命式で食傷は子供を表すため、子供に関する事にも関心を持ち易いかもしれません。

ただ、ハウスは不明なので、それが仕事に関することかどうかは読み解きにくいわけですが、四柱推命で見ると食傷は創作や発信を表す星であり、それが社会を示す場所にあることで、表現や何かを伝える事に強みがあると解くこともできるわけです。

四柱推命の場合は、時刻が不明でも、大運や年運を出すことができるので、やや不足ながらも、ある程度運気を予測することもできます。

しかし、西洋占星術では、ソーラーリターン図を出すことができませんし、ハウスも不明になり、分かる範囲が限られてきますので、時刻は鑑定する上で重要になります。このことから、短い鑑定時間では、四柱推命で占うことが多く、メール鑑定の場合は四柱推命と西洋占星術を使います。

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